以前働いていた会社が昨日倒産した

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コロナ禍で企業倒産が後を絶たないなどのニュースを見て、コロナ倒産があるというのは知っていましたが、まさか自分が以前働いていた会社がその波にのみこまれてしまうとは思いもしませんでした。もともと私が働いていたころから潰れるのも時間の問題と常々言われ続けてきた店舗ですから倒産を知ったときも「ついにきたか」と突然の悲報というより覚悟はしていた知らせのように思えました。

一般的にパチンコ店の倒産は前触れもなく訪れます。小倉駅前にも数店舗パチンコ店があり、持ち回りで店休日を設けているような感じなのですが、その中のA店は月に2回不定期で店休日となっていました。しかし3月末に店休日になって以来(6月1日現在)再び店が開くことはありませんでした。予告なしの閉店でした。

パチンコ店閉店の兆し①そもそもお客さんがいない

パチンコ店が閉店する直前の兆しかな、と思えることを挙げるならコレだと思います。

  • 調整中の台の割合が増える
  • 求人募集をしなくなる
  • 新装開店の頻度が落ちる
  • そもそも店内にお客さんがいない

兆しの一番最後に書きましたが、パチンコ店がいきなり閉店する場合の共通点は、「そもそもお客さんが来ない」というのが前提にあるように思います。

特に以前は大勢お客さんが来店する店だったのに、嘘のイベントなどで客の信頼度が下がり店からお客さんがいなくなる、そのような店は数え切れないほどあります。

パチンコ店がお客さんの信頼を得て周りに浸透していくまでには長い年月が必要ですが、逆に信頼を失うのはほんの一瞬です。パチンコ店に限った話ではありませんが、良くない点は広まるのがめちゃ早いです。1年かけて着々と積み上げてきたお客さんへの信頼も1ヶ月あれば簡単に崩れるくらいに脆いです。

一旦お客さんが離れた店が再びお客さんを呼び戻すのは並大抵のことではできません。一昔前のように出玉還元のアピールをできればまだ話は違うかもしれませんが、現在はそうした射幸心をあおるようなイベントが一切できないため、出玉還元をしてもそれが口コミで周りに伝わるまで相当時間がかかるわけです。ですから出玉還元で呼び戻そうとしたら数ヶ月赤字に耐えられる余力がないと難しいということになります。

自転車操業が多い中小企業99%のパチンコ業界ですから、一度離れたお客さんを呼び戻すことは相当難しいわけです。ですから普通の店舗は絶妙な調整で利益を上げているわけです。ですから、「この店大丈夫?」と判断する第一材料としては『普段から店にお客さんがいない』ことが前提になります。逆にイベント日などの特定日などで行列が出来るなど、ある程度の集客ができている店舗は、突然の閉店はあまり気にしなくても良い、ということにもなります。

パチンコ店閉店の兆し②求人募集をしなくなる

ホールで働くスタッフを募集する求人広告を出さなくなるのも前兆になります。明らかにスタッフが足りていないのに求人広告を出さないのは人件費にかけるお金が捻出できない可能性があるからです。求人広告は出せないものの、店頭に自作ポスターで求人を出してみたり、ネットの求人など無料で使えるサイトを利用してみたりとお金をかけずに求人をかけたりします。その段階から次の段階としてホールで働くスタッフのうちアルバイトスタッフが辞めてしまう状態もかなり危険と言えると思います。スタッフは辞めるけど、人が入ってこない状況は経営悪化にもつながります。

パチンコ店閉店の兆し③新装開店の頻度が落ちる

パチンコ店では毎月の運営資金のうち新装開店に使える資金がある程度決まっています。そのため人気の新台を数台購入した時期はこの資金が一時的に足りなくなりそれ以外の新装開店ではよく分からない中古台が新台として導入されたり、新台導入なのにわずか1台だけなど意味がわからない新装開店が混じったりするわけです。新装開店・新台導入をすればお客さんの来店が増えるというのはもはや昔話、最新台ですらお客さんに飽きられるのが非常に早いためどこよりも早く新台を導入したいわけです。ですが資金の少ない店舗では大量に新台を買うことができないためこうした最新台も2週遅れや3週遅れなど旬の時期に導入できないこともしばしばです。また導入できれば御の字で新台を買う資金が捻出できなくて新装開店を行う頻度が少しずつ減ってくると、何も言わずとも資金がカツカツですを暗示しているともとられるわけです。しかし国事業などで新装開店を自粛する期間などがあるため、そうした時期と被っていないかを判断する必要はあるかもしれません。

パチンコ店閉店の兆し④設置中の遊戯台の調整中割合が突如増加する

遊戯台の不具合や破損などで遊戯台が調整中になることはよくあることなので一概には言えませんが、突如調整中になる台が増えたり、設置してあったシマから遊戯台が外されてシマ自体が封鎖されるなど、まともに遊戯できる台が減ってくるのが最も危険で、閉店までのカウントダウンが0間近と言えるかもしれません。設置中の機種でも中古市場に出せば数十万で売れるものがあるので特にお客さんに人気のある機種が突然複数調整中になった場合には、手持ちのお金を増やすために中古市場に流してしまっている可能性があります。

お客さんに人気のある台は動かせばお金になるわけですから店としてはできるだけ稼働させたい、にもかかわらず何台も調整中にする、ということはその台自体を処分する必要性があるということです。

以上4つが閉店する前兆として挙げましたが、それはあくまでそういう傾向にあるよ、というだけです。私が以前働いていた店も明らかにお客さんがいない店でしたが、私が辞めた後も3年間続きました。円満代謝をしなかったため、会社を辞めた後は元社員との交流も自然と減っていき、閉店理由などはわからないままでした。ですが、私が働いてた時ですらいつ店を閉めてもおかしくない状態だったため、今回のコロナが背中を押してしまったのではないかと思っています。

以前働いていた会社の閉店を知ったのはたまたまで、「そういえば以前働いていた店はがんばってるかなーと」パチンコサイトで検索したところ、目に飛び込んできたのは『貯玉している方は5月31日までに精算してください』という告知でした。その告知を見たときに「ついにきてしまったか」と悟りました。もともと普段からあまりお客さんのいなかった店ですから、突然の閉店でも大きなトラブルにはなっていないのではないかと思います。

そして、6月1日の朝に再びそのお店のホームページを尋ねてみると、「お探しのページはありません」と表示されました。これによって長年続いた店舗が閉店したことを知ったわけです。

13年も働いてきた会社なので、なくなってしまったのは少し残念です。しかもたまたま閉店の告知を見てしまったわけですから尚更です。今住んでいるところからは1000km以上離れているのですぐには行けませんが、地元に帰った際には系列店に挨拶にでも行こうかな、と思ったのでした。