入社後にすぐ辞めてしまった猛者達特集を読んで、ふと思い出した新しい退社の仕方をしたスタッフのお話。

おはようございます、のだめです。

 

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出勤時の隙間時間に、上の記事を読んでいました。

入社後すぐに仕事辞める感覚が自分には正直よく分からないなーとか思いながら読んでいました。

 

そんなことを思いながらふと、以前の職場で出会った、不思議な辞め方をした人を思い出しました。

 

別に1日で仕事を辞めることが良いか悪いか、そんなことで競い合うつもりもありませんが、一応思い出し繋がりということで書いておきます。

 

私は以前パチンコ店で働いていました。パチンコが好きで働き始め、気がつけば15年近く仕事をしていました。一応管理職の役職ももらい、現場も見つつ、自分の仕事もーという感じでやってました。

 

パチンコ店で働く人というのは、

 

①根っからのパチンコ・スロット好きで、好きであるがゆえに仕事にしちゃった人

②生活のために仕事にしている人

③もしくは単に高時給に惹かれて応募してくる人

 

の3つに大きく分けられます。

 

パチンコ好き、スロット好きな人は、自分でも遊戯している人たちなので、台のことについては、役職よりも詳しいことがあり、お客さんとの会話も好きな分野に持っていったときなんかは、話が盛り上がるので、結構楽しんで働く人が多い印象でした。

 

今日、思い出してしまったのひとは、そのどれに当てはまるのかもよく分からないままに刹那の如く退社していったスタッフYさんのお話です。

 

面接の時はいたって普通の感じで、ハキハキしていて、「めっちゃ頑張ります!」と元気ハツラツ、といった印象だったので、この子なら大丈夫そうだなと思い採用したのですが、いざ採用となっての初出勤日、面接日からすると1週間後位ですかね、朝その子が出勤してくると、顔が青ざめていて、体調もあまり良くない感じでした。

 

「Y君、大丈夫かい?具合悪いなら、出勤日変えようか?」と聞いてみたのですが、

 

「大丈夫です。すみません」と返事があったので、元気出してトレーニングを始めることになりました。

 

大きな店舗ではなかったので、営業中に実際に先輩スタッフと一緒で2人1組でのトレーニングが始まったのですが、すぐにトレーニングスタッフからインカムで

 

「Yさんが、体調悪いみたいです。今にも倒れそうです!」と少し引きつったヘルプのインカムが入りました。

 

インカムとはスタッフ同士が情報のやり取りを円滑に行えるようにする無線システムで、いわゆるトランシーバのようなものです。

 

すぐにトレーニングスタッフがY君をスタッフの休憩所に連れてきて、横にします。

すると、Y君は

「すみません、実はこの間の面接の日から水以外何も食べてないんです。」

と打ち明けてくれました。

 

体調が悪くて働けないとなったら、もうどこでも働けないと思ったのか分かりませんが、無理を押して、出勤したように見えたのでした。

 

あまりにも具合が悪く、顔面蒼白だったので

「すぐに救急車呼ぶから、待ってて」といったところ

 

「救急車はやめてください。僕、保険に入ってないので、病院にいってもお金払えません。申し訳ないのですが、救急車ではなくて、何か食べるものもらえませんか」と言ってきました。

 

まぁ1週間何も食べてなかったら、そりゃお腹もすくだろうにと、少しはお腹にものを入れたら元気になるかと思って、近くのコンビニで弁当3つと栄養ドリンクなど、結構な量を買ってきました。

 

「どれが食べられるかわからないから、とりあえず買ってきた。好きなもの食べて、少し休んで」

 

「すみません、ありがとうございます」

 

と言い、Y君は涙を流しながら弁当に手を出し、むしゃぶりつくようにご飯を駆け込み始めました。

 

それをみて、うわー、相当腹減ってたんだろうなぁと思いつつ、腹ごしらえして、少し休んだら今日は返して、出勤日変更するかなーと考えていました。

 

「隣の事務所にいるから。ご飯食べ終る頃にまた顔出すから、食べ終わったら横になって休んでな」

 

と言い、事務所に入りました。

 

30分ほどして、もう食べ終わった頃かな、と事務所から休憩所を覗いてみたのですが、、、

 

Y君はいませんでした。

 

 

メモが一枚置いてあり、

 

『お弁当ごちそうさまでした。すみません、退社します。』

 

とだけ書いてありました。

 

結局Y君は現場に出てわずか5分もしないまま現場を離れ、弁当を食べて仕事を辞める、というよくわからない退社の仕方をしてくれました。

 

パチンコ店あるあるだと思いますが、初日だけ出勤してばっくれるというのは良くあることだったので、そんな人の顔や名前はたくさんいすぎて覚えてもいません。

 

Y君のことももう名前も顔も思い出せないのですが、そういえばそんなやついたな、というくらいの記憶は残っているので、当時は相当印象が強かったのだと思います。

 

パチンコ店で働く人って、いろいろな事情を持って働く人がいますが、このY君と同じような境遇の人は、私がパチンコ店の仕事を辞めるまで、ついに現れることはありませんでした。

 

topに貼り付けたような、3日で会社辞めた、とか初日で会社辞めた、とかの記事を読んだのですが、おそらくこのY君を超える辞め方をした人はそういないのではないかと思います。

 

いや、いては困るんですけどね 笑

 

ふと、そんなことを思い出した、出勤時の思い出しでした。

 

それでは今日も一日頑張りましょう。のだめでした。