引っ越しは希望に満ちた新生活とか言われるけれど、全然そんなことはなかったというお話

こんにちは、のだめです。前回「コンビニが近くにあると超便利」という記事を書いたのですが、私の場合は「『たまたま』目の前にコンビニがあった」わけで、決して「へぇ〜、目の前にコンビニがあるならここでいいか」ということを考えて引っ越しをしませんでした。

結果的に目の前にコンビニがあったことで、その便利な境遇を味わうことが出来たわけです。ですから目の前にコンビニがなかったら、この便利な環境ということも感じなかったかもしれません。今ではコンビニのオーナーさんとも仲良くなってしまい、仕事帰りにコンビニで雑談を気がついたら30分程していた、なんてこともよくあります。現在転勤してから早3ヶ月目に突入し、ようやく小倉の生活にも慣れてきました。今回はそんな引っ越しにまつわる記事です。

転勤の内示はいつ出るのか

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企業の規模や職種によってことなりますが、一般的には転勤の「内示」はおよそひと月ほど前に本人に伝えられます。内示が出てから1ヶ月後に「○月○日より△△部署勤務を命ずる」といったような正式な辞令が出ることとなります。本人には辞令が出る前にあらかじめ伝えられるので、このひと月の間に業務の引き継ぎや転居先の住居などの準備、そして引越しの準備を進めていくことになります。基本的に転勤などの辞令は断ることが出来ないことの方が多いです。※社内規約や雇用契約書などに転勤はないなどの記載があれば話は別です

転居先の物件は現地の不動産屋やネット情報を見ながら気になる物件を探していくわけです。

  • 職場からの通勤の便(公共交通機関
  • 静かな郊外か便利な駅近か
  • 家賃
  • 間取り
  • 周辺事情(子供がいる場合は学校など)
  • コンビニが近くにあるかどうか(←これ超重要)

物件を探す上でおそらく考えるであろう条件をいくつか挙げてみましたが、最後に挙げたコンビニが近くにあるかどうかというのは最優先で考えても良いのでは?と思うくらい重要だと思っています。 

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こうして転居先の物件が決まったあたりで社内に正式に辞令が出ることとなりようやく転勤、というのが普通の流れではないでしょうか。というかほとんどがこの流れだと思います。

のだめの会社は内示はなく突如辞令が飛び込んできた

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前述した流れが【一般的な】転勤の流れだと思いますが、私の会社は違いました。年が明けて仕事始めとなった1月6日に本社から「明日経営会議があるので本社に来るように」とお呼びがかかり、翌7日に本社に出向くと、

『悪いけど今週末から小倉支店に行ってくれ』と言われました。

何を言っているのかがよく分からなくて

「いつからですか?」と聞きかえすと

『明々後日には小倉。引っ越し日は11日ね』と言われました。

というわけで、私には引越しのための準備期間が実質2日しかありませんでした。しかもその2日間も定時までは普通に仕事が入っていたため、帰宅してから寝るまでの数時間×2日分の時間しかありませんでした。

転居先を探している時間もなかったため「引っ越し先をこれから探すとなるととても時間がないのですが」と一応お伺いを立てると

『今人事部が手配かけてるから』と言われ

悪あがきではないですが

「荷物が多いので駅から遠くて良いので少し広めの部屋をお願いします。それと車があるので駐車場も探してください」と最低条件とも言える希望を伝えてみました。

『駐車場か。探しておく』という返事。

そんなわけで引っ越し期間が実質無いに等しい時間しかなかったため、段ボールにごちゃごちゃに物を詰め込むのが精一杯でした。もっと余裕を持って整理・分別しながら梱包していけば数を減らせたのかもしれませんが、ごちゃごちゃに詰め込んだため段ボール箱は90箱になりました。そして、引っ越し日当日を迎えたのでした。

転居先が分からないというのはとっても不安

引っ越しをする際のちいさな楽しみとして、いくつか住んでみたい物件の間取りを見ながら「ここにはこれを置いて、収納はここかぁ。寝室のベッドはこの向きがいいかな」こんなことを考えながら物件を絞っていき、最終的に引っ越し先が決まるというのが理想ですが、私の場合はそのちいさな楽しみすら与えられずにバタバタしながらの引越しでした。そしてもう一つの不安が残っていました。それは当日荷物の搬入直前まで引越し先がどこなのか、どんな物件なのか、間取りはどうなのかということを一切知らされていなかったことです。急な転勤だったことでおそらく会社も自分に伝える余裕がなかったのだと思います。

小倉に着いて不動産会社に行き、事情を伝えると部屋の鍵を渡してくれました。その不動産会社の受付の人に

「あのー、今日これから入る部屋なんですけど、間取り図とかありますか?私何にも知らされてなくって」とせめて事前に間取りくらいは知っておきたいと聞いてみました。

『え?それも知らされてないの?あら、かわいそうに』と受付のおばちゃん。

そういうわけで、私が転居先の間取りを見たのは部屋に入るわずか15分前でした。そして、その間取りを見て「ちょっとコレは・・・無理なんじゃないか?」と一抹の不安を覚えたのでした。

部屋が狭すぎ問題ー私ここで生活できるのでしょうかー

部屋の間取り図を見て一抹の不安を覚えつつ、ひと足先に部屋を見るのが怖かった私は引っ越し業者がくるのを入り口で待っていました。引っ越し業者が現地に到着するのと同時になぜか弊社の人事部長も現地にやってきました。

『どうだ!海が近くて眺めが最高だろう』と人事部長。

「はぁ」

[お待たせしましたぁ これから荷物の搬入をはじめまぁす!]と引っ越し業者

『さぁ、最高の眺めを見に行こうじゃないか』と人事部長

「はぁ」

ガチャリ…部屋の鍵を開けて室内に入りました。

「うわぁ・・・」部屋の間取りを見て絶句しました。言葉が出ませんでした。

人事部長は部屋の間取りなどは気にもせず一目散にベランダの窓を開けて

『おお、海が見える!最高じゃないか、ここは。がはははは』と人事部長

「えっと、本気で言ってるんですか?多分入らないですよ?荷物」

『なーにを言ってるんだ。一人暮らしならコレだけの広さがあれば十分だろう。さぁ、引っ越し屋さん、荷物どんどん入れてください』と人事部長

これまで何度もこの人の気遣いの無さには辟易してきましたが、やはりここでも真価は発揮されました。

[これ、どこにおきますか?これはどちらに?調理器具は・・・]と淡々と室内にダンボール箱を搬入していく引っ越し業者たち。

そして、ベッドを組み立て始めた作業員からリーダーにこんな一言が入りました。

[リーダーすみません!今ベッド組み立ててるんですけど、これ組み立てたら荷物は入りきらないと思うんですけど、組み立てちゃっていいんすか?]

それを真横で聞いていた部長は

『ははは、何を言っとるんだ、君は。入らないわけないだろう、2日前には全部部屋にあったんだから』といいつつ少し顔が青くなっていくのが分かりました。

最終的に部屋にギリギリ荷物は入ったのですが、完全に足の踏み場がありませんでした。

どこかの番組で見たような【ゴミ屋敷】を想像してもらうのが一番わかりやすいかと思います。足の踏み場もないとはこのことだろうな、と素直に感じたほど足の踏み場がありませんでした。

まさかこれだけ荷物が多いとは思っていなかったのか、部長は室内に入った時の威勢は既に無く、気がつくといつのまにか玄関口に移動していました。

「あのー、部長。引っ越し前にもお願いしていたと思いますが、駐車場はどうなりましたか?どこに止めたらいいですか」

『あー・・・・・・駐車場ね。。。いろいろ探したけど【無かった】わ』

「はい?」

『ここの物件の近くに月極駐車場がなかったから、しばらくはコインパーキングにでもとめてのだめ自身で探してくれ、な?』と部長

「会社が出してくれるならこのままコインパーキングでいいですか?」

『ははは、それは無理だ。頑張って探してくれたまえ。それでは小倉での良い生活を!健闘を祈る』と逃げるように部長は帰って行きました。

それから2ヶ月

そんな狂ったような部長でしたが、これが初めてではなかったのであまり驚かなくなっていた自分が少し悔しかったです。

引っ越しから数日が経ちようやく段ボールの梱包解きも終わり、とりあえず部屋の中を歩けるようにはなりましたが、残念なことにこの部屋には収納が全くなかったため、不用品回収業者を呼び、使用頻度の低い家電品など、引越しで持ってきた荷物の30%ほどを処分しました。そして、部屋を狭さを際立たせていたベッドも思い切って処分しました。布団の生活をすることにしたおかげで部屋を広く使えるようになりました。

思い切って荷物を断捨離したことで部屋がだいぶスッキリして生活しやすくなりました。

実は倉敷に住んでいるときに、リビングに寝転がれるくらいのソファが欲しいなと、ニトリナフコに行ってソファを買おうかどうか悩んでいたのですが、結果的には購入しなくて正解だったと思います。もし購入していたら足の踏み場がなくて完全に詰んでいました。

また、部長から「探したけど無かった」と言われていた駐車場ですが、不動産会社に聞いてみたり実際に歩き回って探したところ、結構あることが分かり、数日歩き回って探してみると相場の半額以下の駐車場を見つけることができました。部長の言う「探したけど無かった」というのはウソで、おそらく探してすらいないと思います。

小倉の月極駐車場の相場は16000円ですが、私が見つけたのは社宅から徒歩5分のところで月7000円でした。自分で探して正解だったと思います。ここの駐車場を見つけて管理会社に直接契約に行ったのですが、管理会社からも「ここは広告にも出していないのによく見つけたね」と驚かれました。

こうして小倉での生活にある程度余裕が出てきたときに、目の前にコンビニがあるというのはすごく便利だなと実感することとなり、前回の記事に至ったわけです。

まとめ

今回は自分の回想がメインになってしまいましたが、本来引っ越しは新生活へ向けて希望にあふれていたりするのかもしれませんが、私の場合はそんなことは全く無かったと言うお話でした。小倉での生活は3ヶ月目に入りだいぶ環境にも生活にも慣れてきました。引っ越してきたときはかなり腐っていましたが今では1日1日がわりと充実した生活が送れているのである意味満足できています。これから3月4月と人事異動のある時期となり、私のように転勤のある方もいらっしゃるとは思いますが、私のような急な転勤辞令でないことを祈っています。それでは、のだめでした。