お金を貸してくれないと死ぬしかない①

こんばんわ、のだめです。

これまでの社会人経験から学んだことのひとつに、お金は貸してはいけないということがあります。

  • 前職で「来月必ず返しますから」と言って泣きつきながら借りにきた従業員、お金を貸した次の日から会社にきませんでした。そして連絡も取れなくなりました。
  • 「今月の給料日まで1日パン1つしか食べれないんです」といって食費を切り詰めていた従業員に対して「これでまともな食事でも食べてやりくりしなよ」と食費を渡したところ給料が出た途端会社に来なくなり、連絡がつかなくなりました。

お金に困っている人にお金を貸しても返ってこない、むしろ貸した途端に目の前からいなくなるということを何度も経験してきました。

たまたま貸した相手がそういう人だったというのもあるのかもしれません。

パチンコ業界という仕事柄毎月のように人の入れ替わりがあった時代のことですから、尚更色々な事情を抱えてお店に入社してくる人種も多かったのだと思います。

お金を貸すなら、あげる気持ちで

そんなことを経験した前職、「お金は貸したら返ってこない」ということを学びました。どんなに気心が知れた人でもお金の貸し借りは、その人との関係を打ち切らせるひとつのきっかけになるということです。

今後もし貸すことがあったとしたら、返ってこないということを頭に入れて貸さないといけないと。

自分の趣味が高じて長く働いていたパチンコ業界ですが、このお金の貸し借りはマイナス面で勉強になったことと言えるかもしれません。

こういった経験もあり、お金を貸したり借りたりということはしなくなりました。

  • お金の無心に来た人には相談には乗るけどお金は貸しませんでした。

 →お金の無心に来た人に相談に乗った結果、その人の生活をひと通り見直すことでなんとかやりくりが出来るようになり今でも連絡を取り合う間柄です。

  • 生活苦で悩む人には物で支援してもお金は渡しませんでした。

→食べ物を渡して生活苦を乗り越えた従業員は私が辞めるまで常々感謝され働いてくれました。

そんなことを考えると、むやみにお金を渡して援助というのは手っ取り早いかも知れませんが安易な方法なのかも知れません。

お金の無心をされる

そういう経験から、今の会社でも上司から何か頼みごとがあるんだけどと言われた時には「お金以外のことならなんでも」と言うようにしています。

先日作業場で先輩と仕事をしていたとき、ひと区切りついて休憩しに行こうとしたら「あのさ、のだめちゃんにしか頼めないことがあるんだけどさ」と言うやいなやいきなり土下座されました。

「頼む、何も言わずに20万貸してくれ!」と土下座してのお金の無心。

今までの経験から直感的に『あ、これはやばいやつだ』と思い、「無理です」と返事。

理由を聞かずにお金を貸せるほどの仲でもないため、まずは理由を聞かなくてはと思いました。

「20万てひと月分の給料(もちろん嘘です)ですよ。それを理由を聞かずに貸せると思いますか?先輩には仕事を教わって感謝していますが、それとお金を貸すのとは別問題ですから」

すると、その先輩はごにょごにょとお茶を濁すような弁明をはじめました。

「俺と地元の連れでこしらえてしまった借金があって、それを連れと50万ずつ準備することになったが今のところ集める目処が立たなくて」

と説明はしてくれたものの、借金の理由については何も語ろうとはしませんでした。

「今月100万返せたら来月には間違いなく返せる当てはあるんだ。だから、な、な、のだめちゃんなんとかならんかのう?」と相変わらずお金の無心をする先輩。

「奥さんやご家族には頼れないのですか?」と聞くと

「嫁にバレたら離婚になってしまう」と返ってきました。

断っても土下座を辞めないのでその場を立ち去ろうとすると

「20万とは言わずいくらでもいい!なんとか貸してもらえんだろうか。必ず来月には返すから」

今までの経験から「必ず来月に返す」と言った人の100%が音信不通になっているため、『あぁ、この人も同じか』と思うととても悲しい気持ちになりました。

貸しても返ってこないお願いだなとは分かっていたものの、一応本社に来てから連日仕事を教えてもらっている先輩なので、5万円ほど用立てました。

高い買い物になりましたが、これ以上貸すつもりはありませんでした。

数日後、仕事場に行くと先輩がまた声をかけてきました。

「のだめちゃん、何度も申し訳ないんだけど、あと15万、なんとかならんじゃろうか?親戚なんかにお金の無心をして30万までは集めることが出来たんだけど、のだめちゃんから先日借りた5万円合わせて残り15万、どうしても必要なんだ。来週の月曜日までに準備できなければ、俺もう死ぬしかない。会社にも来れんようになる」と言います。

「奥さんには話してないんですか?」

「話していない」

消費者金融とかは考えなかったのですか」

消費者金融は…利子が高いから…」

「利子が高いからって…準備出来なければ来週死んじゃうんですよね?利子を気にしている場合ですか?来月には返せる当てがあるんですよね。消費者金融でお金を借りても今は30日無利息だったりするので、利子を気にする必要はないと思いますが」

「いやぁ、それはそうなんだけど」

私はサラ金でお金を借りたことがないので分かりませんが、答えを濁したことからすでにサラ金からもお金を借りているか、借金の元がこうしたサラ金であることが予想できました。とすると「来月返す当てがある」という返事も信憑性は薄くなりました。

「先日お貸しした5万円、いったん返してくれますか?そうしたら追加での融資を考えないでもないです」と聞いてみると

「もう手元にはないんだ」

「それでは、追加融資は無理です」

「とりあえず、今日帰るまでなんとか考えてくれないか」と最後まで無心されて非常に気分が悪かったのですが、結局お金は貸しませんでした。

お金が返せなければ、明日その先輩は会社にも来ないことになります。

そんな他人のことまで気にする必要が出てしまったのは、お金を貸してしまったから。

こんなもやもやした気持ちになるならはじめから貸さなければ良かったと思います。

万が一に備えて

その先輩のこしらえた借金がいくらあるのか知りませんが、15万が準備出来なくて人生が終わるとしたらそれはそれでとても悲しいことだと思います。部署が違うため構内部の従業員の給料がどのくらいかは見当もつきませんが、入社15年となるとそこそこは貰っているとは思うのですが。

私もひとに言えるほど貯金があるわけではありませんが、急に仕事を辞めても1年は不自由なく過ごせるくらいのお金は持っています。

お金の貸し借りは人との関係を断ち切るものにもなりかねません。

もし貸す機会が出てきたら返ってこないということを改めて肝に命じたいと思います。

とりあえず明日、先輩が会社にくるかどうかを見極めたいと思います。

人の生死まで心配する必要性が出てしまい非常に気分が悪い週末になってしまったのですが、どうか明日はそんな気分が晴れますように。

それでは、明日からの1週間素敵な日々になりますように、のだめでした。