明日の子供たちを読んで

こんにちは、のだめです。

最近、一気に本を読む機会が増えました。読書の秋だからでしょうか。会社への出退勤時や、ウォーキング中、寝る前と時間があれば読書している気がします。

そんな読書熱が再燃したおかげで、もう一冊オススメの本が出てきました。

明日の子供たち

有川浩さんが書いた「明日の子供たち」という本。私は有川浩の大ファンなので、見つけたとき、思わずBOOKSで購入ボタン押していました。

f:id:heyaganodame:20181116112854j:plain有川浩の作品は図書館戦争から全て読んでいたので、どんな内容かを確認しなくても間違いない!という思いが先立ちました。

本の内容を簡潔に言うと、養護施設を取り巻く人間模様を描いた作品です。

一般的なイメージとして持たれている養護施設はあまり良いイメージを持たれていないようで、そんな施設で過ごす子供たちの、大人や自分自身への葛藤を見事に映し出している作品だと思います。

養護施設に預けられた子供は恵まれていないとか、複雑な家庭環境から預けられているからあまり関わらない方が良いとか、実情を知らないままイメージだけが先行してしまい、実際とはかけはなれたイメージ像が作り上げられてしまっているのかもしれません。

もともと有川浩の作品は、登場人物の内面をとても分かりやすく描写する作風なので、読んでいて人物の気持ちがストレートに自分の中に入ってきます。

喜・怒・哀・楽のひとつひとつがしっかりと自分に伝わってきます。

有川浩イコール自衛隊

というイメージを持たれている人も多いかもしれません。

実際、自衛隊を扱う作品が多いためそういうイメージが出来上がってしまったのかもしれません。「明日の子供たち」の作品においても、自衛隊に関する内容が含まれているので、読みながら自衛隊関係の登場人物は過去の作品の誰だろう?と邪推して読んでしまう場面もありました。

事実、有川浩さん自身が自衛隊好きということもあり、色々な作品で自衛隊にまつわるエピソードが登場するので、今回もあまり違和感なく読めたのかもしれません。

また恋愛要素が絡みそうにない小説でも、ベタ甘恋愛ものを組み合わせる作品も多いので、どちらかというと有川浩の作品は結構好みが分かれそうです。

ぼくらの7日間戦争

「明日の子供たち」の中で、養護施設の施設長さんが、読書の素晴らしさについて述べる場面がありました。

あなたの人生は1つしかないけれど、本を読めば、その中に登場してくる人の人生をあなたは共有出来る。色々な本を読めばその分だけ登場する人生を知ることが出来る。たくさんの人の人生を知れば、自分の人生だって変えられる(正確ではありませんが、こんな感じの内容)

この一節を読んで、ふと昔の自分を思い出しました。

まだ小学生の頃、「ぼくらの7日間戦争」という映画を見ました。映画自体はそんなに印象に残っていないのですが、映画を見たあとに何かのきっかけがあって原作を読んだのです。

宗田理の「ぼくらの7日間戦争

文字を通して自分の中に入り込んできたイメージは、映画で見たそれをはるかに凌駕していて、小説を読んでこんなに感動することがあるのかと、子供ながらに非常に感激しました。

これがきっかけとなり、中学生時代は宗田理の書いた小説を全て読み尽くしました。毎月のお小遣いをもらうと古書店に行っては、宗田理の本を買い、親と出かけた際には書店で本をおねだりしたりと、何かにつけて宗田理の本を読み進めていきました。

本を読むのが楽しい、という感覚を教えてくれたのは、間違いなくこのときの経験があったからこそだと思います。

本を読むきっかけはほんのささいなことかもしれませんが、この経験があったからこそ現在も読書が好きなのかもしれません。昔のように本を買う機会は減りましたが、電子書籍と言う形で読書は続いています。

宗田理

赤川次郎

西村京太郎

宮部みゆき

東野圭吾

有川浩

岡崎琢磨

池井戸潤

湊かなえ

私の好きな作家さん、数えるくらいしかいませんがそれでも私の人生を変えてくれたのは間違いありません。

読書は人生を変えるという、施設長の言葉はあながち間違いでは無いと思うのでした。

まとめ

有川浩の作品は、好みが分かれる作品が多いので、絶賛おすすめ!とまでは言えないかも知れませんが、結構ドラマ化、映画化されている作品もあるので、作家さんは詳しくないけど、ドラマは見た、という方もいるかもしれませんね。

読書の秋からは少し時期がずれてしまいましたが、おすすめしたい1冊です。

 

それでは、今日も素敵な1日になりますように、のだめでした。