たった1文字だけど伝わらない

こんにちは、のだめです。

 

今朝メールチェックをしていると、AppleからiPhoneXR発売の案内がきていました。XSやXS MAXは高すぎるんだよなーと思っていたのですが、先日新しいものが大好きの父親が、「XSMAX買っちゃった てへ」と自慢げに見せてきました。

買う理由がはっきりしているということ

もうすぐ70になろうかという父親ですが早くもいろいろ触りまくって遊んでいるようです。ものの数日で新幹線のチケットをiPhoneで予約出来るように設定して、「こんなことも出来るんだ!すごいね!」と、自慢してきました。

父は70目前にしながらも現役で働いているのですが、毎月のように中国に行くため、デュエルSIMは大変便利で、それが購入のきっかけになったとのこと。日本で使うSIMと中国で使えるように中国用のSIMを入れたことで、格段に中国に行った時の利便性が向上したと言っていました。

父親のように、新型iPhoneにして生活がぐっと変わることが予め予測出来るのであれば、迷わず購入に至るのでしょうが、私にはそんな格別の理由はなくて、あるとするなら、バッテリー持ちがあまり良くないため、バッテリー交換をするついでに新型に変えてしまおうかという、どちらかというと性能で買い替えをしたいのではなく、ついでに新しいものにしようかな程度の感覚です。

はっきりとした買い替え理由も見当たらないけれど、新型iPhoneはやはり気になる。だけど高すぎて躊躇してしまうということを繰り返していたわけです。そんなわけで、XSMAXは値段的に買えないのですが、XRなら頑張れば買えるなーと思うと、ふつふつといつもの買いたい病が心の奥から湧き出てくるのが自分でも分かりました。

 

買いたい病対策で実物を見に行って衝動を抑える

Apple Watch4やiPhoneXS,iPhoneXSMAXが発売された時も、同じように買いたい病が発症したので、ビックカメラに実物を見に行ったわけですが、やはり実物をみると心が落ち着くというか冷静になれます。データなどの数字だけ見れば7PLUSよりもぐんと性能は上がっているので、気になって当然です。

ただ、正直なところ7PLUSよりもCPU性能がどれくらい向上していようと、今でさえ使いこなせていないのに、XSシリーズに変えたところで使いこなせるとは思えません。

金銭的な事情もありますが、果たして性能が一段と向上したXSシリーズに変えると、今のiPhone生活がどのくらい変化するのか、というイメージがなかなか湧いてこないところが、最後のひと押しを躊躇わせている原因にもなっているのだと思います。

そんなこともあり、発売後何度か買いたい病が発症したのですが、結局買わないままひと月が経過してしまいました。そんな折、XR発売の案内メールが来てしまったので、再度買いたい病が発症しかかっているという次第です。

買いたいけど断られる人がいるらしい

買いたいなー、どうしようかなー、買っちゃおうかなーどうしようかなーということを発売後に頭の中で繰り返していたときに、気になる記事がネットで見つけました。

shinsa.biz

これはiPhoneXで買い替えの際のローン審査が通らなかった件についてのまとめ記事ですが、XSやXSMAXでも同様に買い替え時の審査に通らない人が続出したらしいです。

審査に通らない理由をざっくりいうと、『ローン金額が10万円を超えるものについては審査基準が厳しくなる』ことが大きな理由です。

自分の身の丈にあったスマホにしようねってことなんでしょうか。こういう記事をみるとさらに、審査の基準が厳しくなるほどの買い物をしようとしていることを認識させられたわけです。決して審査に落ちたらどうしようとかそういう気持ちはありません。多分審査は通ると思い・・・ます。

で、Apple Watchを買った

そんなわけで、急いで新型iPhoneを買わなくてもいいか、と自分の中で結論づけましたが、Apple Watchに関しては買いたい病が治らず結局購入に至りました。

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ビックカメラで頑張って貯めたポイントを全て使い切り、約半額でApple Watchを購入。FitbitからApple Watchに変えて約ひと月が経ちましたが、概ねその性能には満足しています。購入してよかったと感じたのは、Apple製品同士の連携度合いです。ヘルスケアの面だけ見ればFitbitも同じくらいの性能があるのですが、MacBookiPhoneAirPodsとの連携が便利で、Apple Watchは頑張って購入して正解だったなと思っています。

唯一、Apple Watchのデメリットを挙げるなら、ひとつだけ。バッテリーです。ウォーキングなどの計測をするとバッテリーを食うのか知りませんが、1日装着して翌朝目が覚めるとだいたい残りバッテリーは40%前後まで落ちています。Fitbitでは約5日間連続使用が出来たことを考えるとバッテリーについてはどうしても見劣りします。

朝起きてから出勤するまでの間に充電をすればまた1日はもつのですが、何度か忘れたことがあり、その際は夕方にバッテリーがなくなります。バッテリーが無くなるかもしれないという状態で電車に乗っていた時は少しヒヤヒヤしました。改札通れないんじゃないかと。。そんなわけで、バッテリーはまるまる1日は持つけど2日は持たないです。そこが唯一の不満というかデメリットになります。

”HEY!  Siri”が起動しない問題

新型Apple Watchの性能などは、購入してひと月、使い方もある程度分かってきたこともあり便利だと感じているのですが、購入して数日した時にあることに気がつきました。Siriが起動しないということです。

”腕を持ち上げる(ディスプレイが上を向くように持ち上げる)と、自動的にSiriが起動してサポートをしてくれる”ようですが、何度か試しますが、私のSiriは全く起動しませんでした。設定されてないからなのかといろいろ調べて設定も確認したのですが、Siriは起動してくれませんでした。

今、Apple Watchに限らず、分からないことはネットで調べるとその多くは情報が細かく乗っている時代です。自分と同じように困っている人の体験をまとめたサイトや、トラブルシューティングなどをまとめたもの、Wikipediaなどでそのものの説明など、調べると本当に多くの情報を見つけることが出来ます。

はじめはこうしてネットで調べればすぐに解決すると思っていたのですが、「Siri 起動しない」で調べると、検索結果で出てくるのは、Apple Watchでの設定方法、iPhone側での設定方法についてでした。

調べた通りに設定もし直したけれど、それでもSiriは起動しないので、本体の不具合なのでは?とまで思ったのですが、いろいろ試行錯誤している途中で、自己解決することが出来ました。これは後述します。

発売開始後Appleコーナーには専属スタッフが常駐

当時新型iPhoneの発売ということで、新横浜のビックカメラに行くと、Appleの製品コーナーにはAppleから直接スタッフが派遣されてきていて、製品の紹介などをしていました。

ビックカメラの店員とAppleスタッフの違いはなんですか?と尋ねてみると、Appleから直接派遣されているのでApple製品については知り尽くしています!と申しておりました。ちょうどApple WatchのSiriが起動しない問題が解決していないときだったので、ちょうどいい機会だと思い、専属スタッフに症状を伝えると、

Apple WatchiPhoneで設定をすれば使えるようになりますよ」と言われました。

『それはなんども設定試してみたんだけどな・・・』とは思いましたが、設定方法がしっかり出来ていなかった可能性もあるので、そのスタッフの説明通りに一緒に設定をしていきました。

「設定・・・出来てますね・・・試しにSiri起動させてみてください」

『 Hey!! Siri』

「・・・起動しませんね」

『しませんね・・・』

専属スタッフも、おかしいなおかしいなと手持ちの資料などを調べますが、Siriが起動しないトラブルシューティングのどれを試してもダメでした。

Apple製品のことはなんでも聞いてください!と張り切っていたスタッフさんが焦り出しているのが分かりました。自分一人では解決出来ないと思ったようで、もうひとりの専属スタッフを呼んで二人掛かりで原因を探りますが、一向に何が原因か分からないままでした。

専属スタッフが原因を探る中、「もしかしたら不具合かもしれないですね」とスタッフが言った直後、『Siriが起動しない問題』は解決することとなります。不具合かもしれないと言われた後に、もう一度試してみますね、と言って私はApple Watchに”Hey!Siri”と呼びかけました。すると、Siriはすんなりと起動したのでした。

HEY! SIriは”ヘイ!シリ”であって”ハイ!シリ”じゃない件

実は、Siriが起動しない原因は、”ヘイ!”という掛け声が”ハイ!”となっていたのが原因でした。Siriを起動するにはヘイ!と呼びかける必要があったという呼びかけ方の問題でした。「ヘイ!」というのが少し恥ずかしい気持ちがあったのか分かりませんが、Siriを起動する時に無意識に「ハイ!Siri」と言っていました。「ハ」と「へ」、たった一文字違うだけで起動してくれませんでした。

日本語だったら1文字違ったくらいでは会話中に相手にちょっとひっかかるところがあってもあまり気になりませんが、外国語ではそうはいかないのかもしれません。中国語であれば、単語は同じでも発音の仕方で意味が変わったりするので、たった1文字なんだからではなくて、全然違う言葉として認識されていなかったのだと思います。

融通効かないなぁとも思いますが、それだけSiriが高性能になってきている証拠だとも思えます。

これから待ち受けるAIの未来は

結果的に、発声の仕方が悪かったのがSiriが起動しない原因だったわけですが、この一件を時間を置いて改めて振り返ってみました。

今、日本では働く人手が年々不足していて、いろいろな業界で人手不足が深刻化しています。この深刻化する人手不足を解消しようと、省人化をすすめる企業も出始めています。連日あらゆるものがインターネットに繋がるIoT技術や、人工知能(AI)を既存の業態に置き換える試みが加速度的に行われています。

AIが人に変わって新たな労働力となる日も多分そう遠くない未来に実現すると思います。AIが人に変わって働いてくれるには、膨大なデータが必要なので、そのデータを活用するには現段階ではデータが少なすぎて、予想外のトラブルも実際に出ていると報じられています。今後データが少しずつ集まっていけば、今よりも精度が高まった動作もしてくれるようになるだろうと言われています。

私が体験した「たった1文字違う」ためにSiriが起動しないということも、そういうデータが積み重なれば改善されていく可能性はあります。が、人はデータ(経験)を積み重ねなくても、おそらく話の前後からの推測で理解している部分てのが結構あって、ヘイSiriでもハイSiriでも人相手であれば通じると思うんです。

これが、今のAIと人との違いなのかな、と思っています。

文字の最初と最後が合っていれば理解出来る人間の脳

AIに直接関わる事項かは不明ですが、1976年にノッティンガム大学にて単語認識における文字の位置の重要性という論文が発表されました。

単語の語中の文字をバラバラにしたものは、文章を理解出来る読者の読解能力にほとんど、あるいは全く影響を及ぼさない。実際に速読が可能な読者は、単語中の文字位置をバラバラにした文章をA4サイズ1ページ提示されたとしても、4、5個の間違いにしか気づくこととはない

-----G.Rawlinson 1976

ということは、人間の脳は「HEY! Siri」でも「HI!Siri」でも理解可能ということでもある。日本語で試してみると、

こちにんは みさなん おんげき ですか?  わしたは げんき です。 この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげは たごんを にしんき する ときに その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?

以上のような日本語の文章でも読めてしまうわけです。

仕事をする上で、ここまで訳のわからない日本語の使い方をする機会はほぼゼロに近いですが、”HEY!(ヘイ)”を”HI!(ハイ)”というくらいの使われ方や言い間違いは仕事をする上で普通に起きることは考えられます。

人間の脳はこういった言い間違いについても自動的に正しい意味を理解することが出来ますが、こういったことをAIは出来るようになるのかについては、まだ分かりません。

でも、AIのすごいところというのは、データが蓄積されればされるほどより精度の高いものに仕上がるということです。 

もしかしたら、ハイ!Siriでも起動する未来なんてあっという間に来るかもしれません。それ以上の速さでAIは進歩しているのですから。

 

ということで、今日はApple Watchで起きたトラブルから、AIの未来について記事にしました。

それでは、今日も素敵な1日になりますように、のだめでした。