赤字に転落した吉野家の記事を見て思ったこと

おはようございます、のだめです。

 

すきパスを出し忘れて定価で食べる

先日、すき家のすきパスを購入した記事を書きましたが、購入後にすきパスを出し忘れて定価を払ってしまうという失態をしてしまいました。ついうっかりというやつです。

トクするためにチケット買ったのに、そのこと自体を忘れるという 汗

 

それからすき家に行くことがなくて、まだ実際にすきパスは使えておりません。

3回行けば元は取れるっていう安心感が行きにくくしているのかもしれません 笑

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吉野家、赤字に転落 

数日前の新聞で、吉野家が赤字に転落したという記事を読みました。8億円ほど赤字だったような気が。(うろ覚え)

 

そんな吉野家吉野家定期券というものを発行していて、こちらの定期券はすきパスとは違い、はなまるうどんでも使うことが出来るので、利用幅が増えるという点ではメリットは大きいです。

 

吉野家はこの定期券の発行により、来店客数は4%ほど上がったようで、定期券の発行に関してはとりあえず効果はあったのかもしれませんが、それと同時に人件費広告費が予想以上にかかったようで、トータルで見ると利用客数は増えたけど、コストがそれ以上にかかったので赤字、ということのようです。

 

企業努力で集客するために考えた定期券ですが、人件費広告費がそれを上回って赤字になったために、今後さらなる企業努力でコストダウンの徹底をしていくことが考えられますが

 

そもそも、牛丼1杯380円という価格設定そのものが間違っているのでは?という発想にはならないのでしょうか?

 

牛丼大手の吉野家松屋すき家の3つで考えてみると

吉野家 牛丼 並盛 380円

松屋  牛丼 並盛 320円

すき家 牛丼 並盛 350円

 

と若干金額の差はありますが、平均して350円というのが牛丼の市場価値として定着しています。

 

先日吉野家が赤字転落を発表をしても、社長には価格変更については考えていないようで。吉野家が価格を変更しない理由として考えられることは、以前価格変更をしたことで客足が一気に遠のいた経験があるからでしょう

 

たしか取り扱っている牛肉を輸入出来なくなったことを受けて値段を100円近くあげた結果、客からはそっぽを向かれ売上減少につながった過去があったはず。

 

年々加速度的に悪化する飲食店の人手不足問題は深刻化を辿り、平均時給も1000円を超えたという記事も目にしました。

 

1000円出しても人が集まらない状態の中、今いる人員でいろいろやりくりするわけですから、そりゃ従業員にかかる仕事量が増えるのもわかります。

 

かといって、売上を上げるためにはコストカットの徹底化が必須なわけで、無駄なところにはお金は使えない

 

そんなのが現在の飲食業界のような気がします。

ココが変だよニッポン人

abemaTVだったか、ネットの会談だったか忘れましたが、ひろゆきと堀江さんの対話で、日本は(飲食店に限らず)良いものをより安くという風潮があるが、良いものはそれ相応の価格にしないと、、、といったやりとりを見た気がするのですが

 

まさにソコが今の日本のおかしな点を表しているのでは、と感じてしまいます。

 

社会という少し大きな枠で見たときに、デフレになると世の中不景気なので、モノを買う人が減っていきます。モノを買ってもらうためには、モノの値段を下げないと売れない、という考えは理屈としては分かります。

 

今まで1個1000円で売っていたモノを100個売って利益を出していたと仮定して、500円に値下げすると200個売らないと同じ利益が取れないということになります。500円でも売れ方が鈍ってきたので、それを398円とさらに値下げして・・・

 

というように値下げを繰り返し繰り返しやってきている状態が今の社会状態のように思います。

 自分のモノを買ってもらうために、自分から利益の幅を小さくして自分の首を締めるということをおかしいと感じないのでしょうか

 

情報がたくさん手に入る時代になり

昔に比べて、情報はテレビやラジオなどからよりもSNSでの拡散によって手に入れる情報の方が多くなりました。それを受けてどの業界もSNSを多用するわけです。

 

より良いものを提供すれば、お客さんの口コミで爆発的に情報が広まるTwitterInstagramなどが活用されています。またその逆も然りで提供されたものを良いと感じなければ批判が一気に広まります。

 

提供するものが客のニーズに合うものならそれが受け入れられて広まる今の情報拡散の一端には、商品の見た目の素敵さからSNS映えして一気に拡散します。

 

吉野家などの牛丼店の今の推しは何かというと「安さやお得感」以外にないんですよね

 

世の中がデフレなんだから、低価格にするのは戦略としては合っているのかもしれませんが、利益を出せなくてそのしわ寄せが従業員に来ているのだとしたら、根本を変えないと何も変わらないのではと思います。

 

良いものを提供すれば必ず拡散する

SNSの拡散の良いところというのは、客の求めている質に対して、それ以上の価値があると判断されたものに関しては、一気に拡散することにあると思います。逆に求めているもの以下のものであれば、炎上になりかねないこともあるでしょう。

 

先日、すき家で牛丼ライトのカロリーが変わっていた件ですき家に質問をしたことがありましたが、その際に、すき家広報は以下のような返答をしています。

 

カロリーが増えたことに関しては、牛肉のタレの配合を見直したことにより、成分の割合が変化した結果、合計カロリーが上昇した。そして、牛肉の使用部位を改良することによりこれまでよりも味について改良を加えた 

公式のホームページのどこを探しても、記述はありませんが、質問をすればしっかりと答えは返ってきました。

 

健康志向が高まる中で、こういった改善点はこっそりやるのではなくて、もっと大々的に報じることは必要なんじゃないのかなぁと思います。

 SNS拡散という点で考えれば、良いものに関しては拡散する傾向があるわけですから。

牛丼1杯500円でも食べる人は食べると思う

すき家を含めてですが、定番メニューに関してもずっと同じ商品ではなくて定期的に商品を見直して改良を重ねているわけです。

より良いものを提供する

ために、味の成分を変えてみたり肉の部位を変えてみたりと。そんな中で価格だけは据え置きというのは、日本ならではのおかしな固定観念なのではないでしょうか。

 

数十年前に売られていた製法で作られたいた牛丼を普通の牛丼と仮定すると、数十年の間に幾度となく普通の牛丼に対して味の改良であったり、製法の変化だったりを繰り返してきているわけで、当時の牛丼に比べたら現在の牛丼は品質も味も改良された、まさにプレミアム牛丼になっていることも考えられるわけです。

 

だけど、世の中がデフレなので、値段もプレミアムには出来ず据え置きでいいよね、となっているのをまず変えていかないことには、何も変わらないと思います。

 

このままの価格設定で、度重なる人件費の高騰や広告費のコスト増加を抑えきれなくなって、最終的に

 

「企業として、出来うる限りの企業努力を重ねてまいりましたが、人件費の高騰やコスト増加を価格に転嫁するのが厳しいため値上げします」

 

という決断を値上げに転嫁して発表をするのか

 

「企業として、昨今の健康志向ブームにならい、現在提供している商品に対して、このような改良を加えた結果、従来の商品よりもこれくらい効果があることが実証されました。これを継続して提供していくために弊社としては、今後価格をいくら(380円を500円)にします」

 

というように堂々と価格変更を宣言する方が、かっこいいような気がするのですが、それは私だけでしょうか。

 

企業努力をしたけど、ダメだったので値上げします

 

よりも

 

企業努力の結果、従来品よりも性能が上がったので値上げします

 

のほうが、客側も納得して受け入れるような気がするのです。

 

吉野家の社長は過去に値上げして失敗した経験があるので、すぐには値上げには踏み切らないでしょう。値上げするにしても前者のような企業努力ではどうにもならないので値上げという選択をするような気がします

 

より良いものをより安くから、より良いものを相応の価格で

日本の変な体質というか、みんながやれば怖くないというヘンテコな風潮から、おそらく、牛丼大手3社が手を組んでほぼ同時期に値上げを実施するのが、一番ダメージが少なく済む気がします。

 

あそこ値上げしたから行くのやめようという選択肢がまず無くなりますから。

 

値段上がったけど、ファミレス行くよりはコスパいいから牛丼でいいか、と思っている人はある程度の値上げであれば選択肢から外すことはきっとしないでしょう

 

これは偏見ですが、牛丼を食べに行く人で「牛丼の肉質にこだわってる人」や「より良い品質をもとめて食べに行く人」よりも「手っ取り早く食べられる」、「ワンコインでお腹いっぱいになる」と思って食べに行く人の方が多いと思います。

また、これは業界が違うので一概に同じとは言い切れませんが

 

運送業界の配送価格問題。3年前にクロネコが、モノを運んでもらいたかったら値上げに賛成してねと宣言したこと。

 

最大手が値上げに踏み切ったことで大きく運送業界の事情は変わりました。

 

モノを運ぶという仕事が今の社会でどうしても必要な業種ということもあるのかもしれませんが、受け入れは広まっています。

 

大手が値上げしたことで、残りの99%の中小運送企業が泣いて喜んだのは間違いありません。

まとめ

最後は少し脱線しましたが、『より良いものをより安く』という考えを改める時期を迎えていると思います。

 

より良いものを企業としては追求して努力するという姿勢は必要なことですし、今後も継続する必要はあります

ただ、より良いものをさらに安くというのは、自分の首を締める結果になるのは明らかなので、目の前の利益に飛びつくのではなくて、

 

より良いものを提供するために、それに見合った価格で提供するという企業の姿勢が必要になってくるんじゃないかなぁと思うのです。

 

従来品よりも良くなっているなら、値上げしても買うよって人は必ずいます。

 

値上げしたら客足が遠のいて利益が落ちるという考えをまずとっぱらい、

相応の価格で販売することで利益をしっかりと確保しつつ、そこから従業員の福利厚生を充実させることで、徐々に従業員満足度が上がり、結果的に離職率が低下、

無駄な人件費や広告費が減り、トータルで利益がしっかりと出せる、という可能性を考える飲食店が増えればいいのに、と思ったのでした。

 

私は別に値上げ推進派ではありません。実際に値上げが報じられたら行くのをためらうかもしれませんが適正価格なら値上げしても食べるよってだけです。

 

今回は吉野家の赤字転落の記事から思ったことを記事にしました。色々それに派生した記事も読んでいたのですが、どれも保存するのを忘れていたため、関連記事を載せられませんでした。そこだけは、反省。

 

それでは、今日も素敵な1日になりますように、のだめでした。