Amazon 日本の中小向け 輸出代行へ

こんにちは、のだめです。

 

昨日のニュースでこんな記事があり、社内でも少しざわつきました。

 

Amazon 輸出代行 日本の中小向け」

www.nikkei.com

通販業界を一変させて、物流・運送業界に大きな刺激と問題をもたらしたAmazonが、今度は輸出代行に進出です。

 

物凄くざっくりと運送業界のここ数年を説明する

ここ数年で、通販業界は加速度的に物品のやりとりが増加し、宅配業界においても荷物を送りたい需要と荷物を運ぶ人の供給のバランスが崩れ、深刻な人手不足となりました。

 

そんな中、宅配大手の某クロネコさんが、「運ぶものがありすぎて大変なので運賃上げまーす」と宣言しました。

中小企業がこれまで言いたくても言えなかったことをズバリと言ってくれたおかげで、堂々?と荷主に値上げ交渉が出来るようになってきました。

 

もはや宅配に限らず、運送業全般で運賃交渉が盛んになってきているのも、第一歩を踏み込んでくれたクロネコさんのおかげかもしれません。

 

不正はみんなやっているからOKという低い意識

しかし、子会社のしでかした不祥事のおかげで企業ブランドに傷がつき、マイナスイメージを引きずるのは間違いありません。

 

9月1日付の日経新聞には、クロネコさんが引っ越し全般の取り扱い中止が報じられました。

 

今年になって次から次へと不正が明るみになっている日本貨物航空についても、特権が剥奪されたりと、企業の不正によるペナルティの深刻さを痛感していることと思いますが、クロネコさんにしても貨物航空さんにしても、記事を読む限りでは不正をしている感覚はなくて、(みんなやっているから)やっていたという感じでした。

 

物を運ぶ企業が不正をしたところで、運んでもらいたいモノ自体が減ることはなくて、むしろこれからもまだ上昇傾向にあります。

 

宅配業界は、クロネコさんを率いる大手がシェア99%を占める寡占業界でもありますが、明るみになる不祥事のおかげで、企業バランスは少しずつ変わっていくかもしれません。

 

Amazonが輸出代行業に進出

そんな中での、Amazonの記事です。びっくりしました。

 

Amazonは今更説明する必要がないほど日本では知られている通販サイト。

日本に限らず、世界中に販売網があるため、商品を海外に向けて発送するときに、Amazonを経由させることで、非常に簡単に商品を送ることが可能になりました。

 

中小企業、特に個人が輸出入をするときに非常にネックとなるのが、輸出入にかかる通関業務です。個人では(通関資格がないので)出来ないため、代行業者などを介して商品を送る必要があったわけですが、

 

その面倒な通関業務もAmazonが全て引き受けてくれます。

 

この点において、Amazonが輸出代行分野に進出してきた意味はかなり大きいと思います。

 

現在この輸出通関の代行を請け負っている会社も多岐に渡りますが、今回のAmazonの通関代行進出で、経営の見直しを迫られるのではないかと思います。

 

世界企業が、ネックな部分を引き受けてくれて、国内送料と同程度の料金で海外に送れるようになると明言しているので、代行会社も何かしらの対抗策を出してくるのではないかと。

 

今回のAmazonの通関代行進出の報道を受けて社内がざわついたのは、現行は中小企業、個人企業において代行を執り行うと明言していますが、世界企業であるため、自分たちの扱っている品目にも進出してくるのではないかという危惧があったからです。

 

Amazonが進出してきたことで

うちの会社は原料の輸入を主に取り扱っていますが、将来的にはこういう分野にまで拡大してくる可能性は大きいため、今から会社としても今後の対応策を考え始める時期が来ているのかもしれません。

 

「将来的には、乙仲(海貨業者)はいなくなるかもしれんなぁ」という意見も出ましたが、あながち無いとは言い切れません。

 

これまでこの輸出入にかかる通関業務に資格が必要なことも、ここの部分に特化した通関士という人がいることも知らなかった私ですが、勉強をしていく中で、輸出入は日本が生き残っていくには無くてはならないものだということも分かってきました。

 

一般人には馴染みの薄い通関士という資格ですが、今後Amazonがこの分野に進出することで、通関士の需要も少しは上がるかもしれないという期待もあり、最後の追い込みの時期ではありますが、やる気が再燃したわけです。

 

 

また、日本は超高齢社会を爆進中なわけで、今後もこの傾向は和らぐことはありません。

ということは、現在は色々な業界で人手不足が問題となっていますが、日本の市場規模という大きな視点で考えたときに、この規模は縮小していくのは明白です。

 

そんな中で、Amazonが海外に向けての市場開拓の足がかりとなる役割を買って出てくれたというのはとてもありがたいことだと考えています。

 

ですので、おそらく通関業にもタッチしている企業なんかは、うちの会社以上に今回の報道はざわついたと思いますが、デメリットばかりでは無く、メリットを考えながら仕事ができればいいなと思います。

 

それでは、今日も素敵な1日になりますように、のだめでした。