【過酷な】1人前の美容師を目指して【お仕事】
おはようございます、のだめです。
台風が近づいていることもあってか、今朝は連日続いていた猛烈な暑さがまるで嘘だったかのようになくなり、小雨ながらとても涼しい気持ちの良い朝を迎えることができました。
ニュースを見ると、昨日の夕方から関東でも局地的なゲリラ豪雨で浸水被害が出たりと、被害が深刻化されつつあり、注意が必要ですね。
私の住んでいるところは山間部にあたるので、浸水は今のところ心配はあまりしていないのですが、豪雨による土砂崩れなどの影響はもろに受けそうなところに住んでいるため、頭に入れておかないとですね。
昨日は、久しぶりに美容院に行ってきました。
新横浜に出てくるまで美容院なんて行ったことがなかったのですが、ようやく雰囲気にも慣れてきました。(ずっと床屋にしか行ったことがなかった)
洗髪して、カットして、白髪染めして、1時間ちょこっとでしたが、良い気分転換になりました。
洗髪をしてもらうときにスタッフと話をしていました。
「いやー、毎日毎日暑いよねぇ」
「暑いですよぉぉ♫ 私の家、エアコンがついに壊れてしまって、もう地獄です 笑」
「ええええ こんな暑さにエアコン無しですか•••おじさんだったら我慢出来ないなぁ」
「おじさんじゃなくても、この暑さは無理です。私だって無理ですよ〜」
「でも、職場はエアコンが効いているので快適です。出来れば家に帰りたくないですもん。だから最近は毎日23時まで職場にいるんですよ」
「え!23時まで職場て・・・」
「あぁ、涼んでいるわけではなくて、もちろんトレーニングでですけどね^^;」
という他愛もない会話をしていたのですが、このトレーニング中の女性スタッフさん、
毎朝7時に出勤して、夜の23時まで職場にいるとのことでした。
仕事自体は9時から18時までが定時になっているため、
7時〜 9時まで自主練習
18時〜23時まで自主練習
1日7時間、自主的にカットのトレーニングをしているそうです。
もちろん、日によってはスタッフの手が足りない時もあるので、そのときはヘルプとしてカット補助をしたりもするそうなのですが、
「自主練習中の時給ですか?出るわけないじゃないですか^^ 自主練習なんですよ」
このスタッフは、この生活を入社してからもうすぐ2年目とのことですが、入社以来出勤日はほぼこのスケジュールで毎日を送っているそうです。
「なので、エアコンは壊れちゃってるんですけど、ほぼ仕事場にいるので、暑さの我慢は出来るんですよ」
うわぁ、仕事中にサボって美容院に来てしまった私とは大違いで、とても意識の高いスタッフさんです。
でも、ほぼ1日中会社にいるとか・・・私には到底無理なので、自主練とはいえここまでの長時間毎日なんて。
「仕事中はまだハサミは使えないので、仕事の前後でどうにかして時間作らないと、スキルが上がらないんです。私以外にも似たような生活しているスタッフは結構いますよ」
と言っていました。
1日17時間職場にいて、休みは週1日。
お給料の話はしなかったので、詳しくは分かりませんが、月20万もらっていたとしても、時給換算すると、490円にしかなりません。
1人前になるためのトレーニング期間とはいえ、自主的に練習するために職場に居続けるのは、どうなのでしょうか。
美容院から事務所に戻って少し調べてみました。
美容師として国家資格を取得しても、一人前になるまでには段階を踏んでいくのが通常のようです。
- 新米美容師
- アシスタント
- スタイリスト
大まかにこの3つに分けられるようです。
新米美容師は国家資格を取得した状態で、美容師としての資格は持っているけれど、経験は無い状態。
なので、勤務時間以外に、自主的に時間を作って、マネキンや同僚の髪を使って、シャンプーの技術やカット、パーマなどの技術練習が必須。
そして、ある程度スキルやセンスなどの経験値が貯まってきたら、先輩スタイリストの顧客について、シャンプーしたりドライヤーで髪を乾かしたりという補助作業を数年こなす
晴れてスタイリストになれるのは、こういった下積み時代に経験をしっかりと積み重ねて初めてなれるものらしい。
1人前のスタイリストになったら、こういった時間外の自主練習から解放されるかというと、今度は後輩の練習の指導に当たることがあるようで、新人も1人前のスタイリストも、勤務時間を超えて職場にいることは常態化している
ここまで苦労して1人前になったのに、勤務時間はあまり変わらない。給料の面からいえば、下積み時代から比べれば雲泥の差かもしれないけれど、
休みがほぼない、勤務時間以外にも職場で勉強をするというのは、どうにか改善出来ないものなのか、と思ってしまいます。
かくいう私も前職は、毎朝出勤して、閉店後も出社して、というのが当たり前だったので、労働形態から見ればあまり美容師さんとは変わらない職種でした。
ですので、転職して今の会社に来たときに、8時半〜17時が定時で、基本的に残業はない。(ただし、出張などの際はこれに限らないが)という労働条件が、あまりにもホワイトすぎて、なにか罠があるのではないかと疑ってしまったほどです。
「ほぼ1日中会社にいるような生活をしているけど、どうしてそこまで頑張れるの」
という、愚問かもしれませんが聞いてみました。
「やっぱり、1人前の美容師になって、私のお客さんになってくれた人に少しでも幸せになってもらいたいので」
という、とても素敵な言葉が返って来ました。
そういう夢があるから、頑張れるのか、と思いつつ、そういう夢をもって飛び込んでくる美容師の世界、実際に飛び込んでみたらあまりの過酷さに、職を離れていく人も、他の仕事に比べて多いのも美容師の世界。
ある統計によると、美容師の離職率は、
1年目で50%
3年目で80%
10年目で92%と言われています。
他の業界に比べても飛び抜けて高い離職率。
その過酷な環境で経験を積んできても、収入は40歳がピークと言われています。
運送業界も、あまり偉そうなことは言えません。人手不足が常態化しており、且つ運送業界の平均年齢が年々上昇傾向にあり、若い人がなりたがらない職種でもあります。
日本で、世界で人が生活する上で、色々なモノが運ばれる社会にあるので、運送業は今後も無くなることは無いでしょう。
ですが、ネット通販は社会に浸透した結果、モノが飽和状態となり、今どの運送会社も自分のキャパ以上の荷物を請け負っているのが現状です。
仕事はたくさんあるけど、激務の運送業
経験値を貯めるのが過酷な美容師業
全く性格を異にする職種ではありますが、なり手がいないという点では共通しています。
運送業界では、今働き方改革そしてモノを運ぶというシステム自体の改革が急ピッチで進んでいます。
少しでも、人の手を省けるところは機械に任せたり、どうすればもっと効率的にモノを運ぶことが出来るか、といったようなことを業界全体の課題として、新聞でも最近は良く記事を見かけます。
そういう社内で変えていけることは変えて、少しでも働きやすい業界にしないと、なり手がいなくなると言われています。
先月の、アメリカのコンサルタント会社が、日本のドライバーは10年後には24万人不足するという試算をしています。
24万人ドライバーがいなくなれば、モノが動かなくなるのは明白なので、各社がこぞって効率化に取り組んでいるわけですね。
同じように、美容師業界も、新米だから、アシスタントだから、という昔からのレールのようなものは、とっぱらってしまって、どうしたらもっと働きやすくなるのか、という施策をするべきなのかなぁと思います。
「私のお客さんになってくれた人が少しでも幸せになってくれたらいい」
そんなことをしっかりと言えるスタッフが、もっともっと増えてくれたらいいなという思いと、そういうスタッフが、3年、5年、10年としっかりと働き続けることが出来る環境を作り上げていくことが求められているのも事実だと思います。
今日は、新人美容師さんとの会話から考えたことを記事にしてみました。
それでは、今日も素敵な1日になりますように、のだめでした。